コロナ禍で激変!占い業界の今後とこれからを占い師が解説

占い全般
コロナ占い業界

2020年に入り、突如として降りかかったコロナ禍。これまで普通だったことが非日常へと変わり、私たちの働き方や暮らし方において、大きな見直しを余儀なくされました。占い業界においても同様で、これまでの占いスタイルがコロナ禍においてはリスクの高いものとなり、新たなスタイルの構築を考えざるを得ない状況になっています。

しかし、このような状況を柔軟に乗り越え、すでに転換されつつあるのが、現在のもう一つの流れです。占い館にも所属する経歴8年の占い師が、今後占い業界がどのように変わっていくのか解説します。

■これまでの占い業界

占い業界は、元来景気に左右されないジャンルといわれています。占い師になるための資格が不要で、「占い師です」と名乗ればなれること、初期投資や経費も比較的少なく済むことで、副業にも適しています。実際、占い館でも副業として出演している占い師が少なくありません。

全国チェーン型の占い館も次々と地方に進出し、占い師の確保に力を入れていることから、これまでフリーで行っていた占い師も占い館と契約し、占いの場を増やすことができました。占い館としては、対面での占いをメインにする一方で、店舗の営業時間外は、自社が提供している電話占いと併用するよう促しているため、「対面と電話」という2本柱で収益を得るスタイルが主流でした。

マージンは占い館によって変わるものの、鑑定料金の2〜5割が占い館の利益となることから、できるだけ占い師を確保し、店舗と電話の稼働率を上げていくことがメインとなっていました。一方で、メール占いや電話占いなどを提供するプラットフォームをフリーの占い師が活用し、エリアを問わず占いを提供する働き方も増えつつあったのが、これまでの占い業界の流れでした。

■コロナ禍での占い業界の対応

2020年になり、徐々に新型コロナの影響が出始めたころ、まず最初に占い館における対面占いが打撃を受けることになります。

占い館の対面占いは、個室、もしくは個室に近い状態の場において1対1の至近距離で行われます。街なかやショッピングセンターなど、比較的に人通りの多い場所に店舗が構えられていることが多く、非常事態宣言におけるステイホームの流れで、多くの店が休業、もしくは縮小を余技なくされました。

業務柄、いわゆる「密」のイメージが強い対面のスタイルは、世間的にも受け入れ難いものがあるため、自主的に休業を決めたり、感染防止のため占い師に待機を命じたりするケースもあり、それによって、占い師の対面占いの場が失われることになりました。

大手の占い館では、店舗での占いから電話占いに切り替えを促すようになりました。これは占い師だけでなく、顧客に対しても積極的に告知され、感染リスク回避のための措置として、対面の機会が減らされました。

占い師は、この電話占いを店舗で待機したり、占い師自身が密を避ける目的で、自宅で対応することになります。電話占いをメインにする場合、対面占いとはまた違った鑑定方法になることから、技術取得による負荷や、イヤホンマイク、ヘッドセットなどの投資が必要となりました。

一方で、元々電話占いも提供していた占い館は、スムーズに電話占いへと移行することができましたが、小規模店はその対応ができず、休業や売上の激減という事態を生み出すことになりました。当面、新型コロナの終息が見通せないことから、フリー占い師や個人経営の占い館は、このように業務スタイルの変更を余儀なくされたのです。

■コロナ禍における各占いスタイルの影響

これまで、「対面」「電話」「メール」「チャット」など、多種多様なスタイルが提供されていた占いですが、それぞれの役割に変化が起こり始めました。

対面占い

占い館やカフェなどで行う対面占いは、一番影響を受けたスタイルといってよいでしょう。特に占いイベントなど大きな会場を利用し、多くのブースがひしめきあう中で、不特定多数の顧客を受け入れるスタイルの対面占いは、コロナ禍においては行うことができなくなりました。

占い館所属の占い師は、テナント側の事情によって大きな影響を受けました。ショッピングセンターなどに出店する占い館の場合、ショッピングセンター自体が業務縮小、三密対策が取られたことにより、顧客獲得の機会が失われ、大幅な売上減となりました。

繁華街などのテナントに入っている占い館も同様に客足が落ち、フリー占い師のカフェや自宅サロンにおいても、世間からのイメージにより、表立って集客ができなくなったことから、大きな影響を受けてしまいました。

対策として、対面スペースにアクリル板を設置したり、向かい合っての対面を避け、横並びや斜め座りなどの工夫、密室でのやりとりの中で、手指の消毒も徹底され、安全性をアピールすることが求められました。

電話占い

対面に変わる占いスタイルとして、電話占いの需要が高まりました。

家に居ながらにして占うことができる電話占いは、以前から提供されていましたが、勤務先が休業や閉鎖に追い込まれたり、職場の環境が変わり、自身の雇用が不安定になったりと、人々の悩みが増したことも要因の一つです。これを機に、自分の働き方を変えようと、適職を知りたいと考える人も増えました。

ステイホームによる孤独を埋めるため、誰かと対話を求める人々の心理が、「電話」というツールにマッチしたともいえるでしょう。

また、コロナ禍前から、多くの占い会社が電話占い師を募集していたことから、これまで対面占いメインだった占い師も転向したり、電話占いの比率を高めるなどの選択肢を増やすことができました。

しかし、長らく対面占いのスタイルを取っていた占い師にとっては、電話占いならではの「顔の見えない占い」に戸惑いを感じる人も少なくなく、スムーズな移行とはいかない一面もあるのが現状です。

メール占い・チャット占い・テキスト占い

メール占い、チャット占い、テキスト占いと呼ばれる占いは、声ではなく、文字での占いということで、対面の必要がない部分では電話占い同様、対面占いの代替え案として占い業界が推し進めている占いスタイルといえます。

しかし、対面占いとは違った会話のリズムとなり、文章力が求められたり、入力速度も重要になることから、対面をメインとしている占い師には馴染みがないといえます。対面占いに変わるものとしては、やや難しい一面があるものの、機会損失を埋めるものとして、多くの占い師が取り入れているスタイルです。

■コロナ禍で発展した占いスタイル

コロナ占い業界

「対話占い」に替わるものを提案する必要があります。占い業界では電話占いに力を入れる他、インターネットを利用したサービスも重要視されるようになりました。また、占いイベントも例年と違った形で趣向を凝らされたものが行われています。

オンラインによる対面占い

電話占いでもメール占いでもない対話の要素を取り入れた占いスタイルとして、ビデオ通話ツールやアプリを使ったオンラインでの対面占いが増えてきました。ZoomやGoogle Meetなどを使った対面占いを提供するプラットフォームも登場しました。

「オンライン飲み会」「リモート会議」などがメディアに取り上げられたことで、人々の抵抗感が弱まり、これまで対面占いをメインにしている占い師としても、一番抵抗のない、占いスタイルの転換ツールとなりました。

オンラインによる占いイベント

大きな会場を利用しての占いイベントは、今年は新型コロナの影響により、例年と違う開催スタイルで行われています。

Zoomを使ってのオンライン鑑定や、占い師による動画配信サービスを行いイベント感を演出。これまで、地方に住む人が参加できなかった占いイベントですが、オンライン開催により敷居が低くなり、全国の顧客と占い師が出会う場が提供できるようになったのです。

オンライン化に伴う問題点

コロナ禍により、対面占いは転換期を迎えましたが、一方で、「やっぱり対面占いが良い」という顧客や占い師も少なくありません。デジタルに強くない占い師の場合、Zoomなどのツールに対する抵抗感は根強いものがあります。オンライン化によるネット集客も今後の課題となることから、SNSなどの活用も求められていくでしょう。

一方で、店舗での占いの場合、地場でのリピーターに支えられている部分もあることから、完全に対面占いが無くなることは今後もありません。その上で、占い業界もそれぞれの良さを生かした占いスタイルの構築を模索していく必要があるといえるでしょう。

■これからの占い業界はどうなる?

現在、試行錯誤されている占い業界ですが、占い師の視点で、変わるものと変わらないもの、今後の展開などを考えていきます。

占いのオンライン化はさらに加速する

占い師として、コロナ禍において「占いを依頼される人が減った」という実感はあまりありません。私自身がもともとオンライン鑑定をしていたことを差し引いても、対面での依頼が減った分、自粛生活でオンライン占いを初めて利用してみたという人も多いように感じます。

各占い会社もオンラインサービスに力を入れており、スキルマーケットでの占いジャンルも根強い人気があります。今後は、一部の人だけでなく多くの人がオンライン占いを気軽に利用できるようなサービスの提供が増えていくことでしょう。

占い師同士の競争が激しくなる

コロナ禍での雇用不安により、占いの仕事を副業とする人が増えてきました。そしてこれまで対面占い、電話占い、メール占いとすみ分けができていた環境が、対面占いを得意としている人が電話やメール、オンラインなどあらゆるツールを活用するようになったため、そのジャンルで競争が激しくなった印象を受けます。

占い師デビューをサポートするサービスも充実し、占い師になるためのハードルは非常に低くなりました。同時に、実力の差や占い師自身のスタイルはまちまちで、簡単になれるからこその弊害も出ています。

今後は、スキル向上や個性化、宣伝方法などにも工夫が求められ、供給過多となった占い師が淘汰されていくことが考えられます。一方で、利用する側にとってはいろんな占いが楽しめるというメリットがあり、喜ばしい環境ともいえます。何よりも、占い師の質の向上や、サービスの充実化は、占い業界の発展にも繋がります。

対面占いの環境が変わる

コロナ禍においても、占い館は続々と新規オープンされています。占い師の募集も多く、占い館が弱体化している印象は受けません。これは初期投資や経費が比較的少なく済むという特性もありますが、根強い対面占いファンが存在していることも大きいです。

占い師として継続できるかどうか、そして収入が得られるかどうかは、いかにリピーターを獲得するかにかかっており、対面占いは直接会話をすることから、ファンもつきやすいという利点があります。これはコロナ禍前後で変わることはありません。

ですが、これまでのように距離の近い対面占い、そして不特定多数の人が出入りする場において、無防備に顧客を受け入れるスタイルは難しくなるでしょう。よって、対面ブース内の衛生を保つ形で、対面占いは存続の道を探っていくことになるでしょう。

■オンライン占いの新しい形

現在の占い業界は転換期であり、過渡期ともいえます。新型コロナが落ち着いたころ、占い業界ではオンライン化がさらに整備され、インターネットを介した占いはますます充実されていきます。

Zoom、Google Meet、SkypeやLINE電話などのビデオ通話ツールを活用した占いのように、これまで行われてきた対面占いと同じくらいのリアル感が出せるようなツールが提供されると、より新しい占いの可能性が広がります。まだ巷では発表されていないスタイルも提供されることになるかもしれません。新しい時代に沿ったオンライン占いの登場が占い業界を盛り上げていくことでしょう。

■占い師が今後生き残っていくには?

このように新型コロナによって大きく環境が変わった占い業界で、占い師として生き残り、活躍するために、現役占い師が考える対策として、以下の3点をご紹介します。

占いのスキル向上を常に行う

占いの世界は多くの勉強を必要とします。最近は、一般の人のも気軽に占いが学べる時代になりました。その中でより多くのマニアックな知識をやスキルを取り入れておくことで、顧客からの信頼を得ることができるでしょう。書籍を読んだり、オンラインセミナーなどに参加したりと、常にフレッシュな情報にアンテナを向けるのも大切な心がけといえるでしょう。

宣伝には、ネットツールを活用する

占い師として自身を宣伝するには、占い会社や店舗任せにするのではなく、自らも情報を発信していく主体性が求められます。電話占い、メール占い、テキスト占い、チャット占いなどは、地域を選びません。SNSやブログ、自分のサイトなどを積極的に活用し、多くの人に認知してもらいましょう。

マーケティングを学ぶ

占い師は個人事業主です。自分自身が商品として売り出すという心がけが必要になります。そのために、占いの知識だけでなくウェブマーケティングなど売り込み方の知識も取り入れておくと、インターネットなどの宣伝において、新しい顧客を開拓することにも役立ちます。そして、他の占い師との差別化もはかることができるでしょう。このコロナ禍を乗り越えるには、占い師ひとりひとりが、経営者であるという自覚が必要ともいえます。

■まとめ

新型コロナによる占い業界、特に対面占いへのダメージは大きく、占い師も働き方を変えざる得ない大変な状況ともいえますが、占いの人気は、世の中の不安定さも相まって今後ますます盛り上がっていくと考えられます。

対面占いと同じくらいのライブ感と寄り添い感が得られれば、オンライン占いはさらに充実し、これまでの対面占いの良さを保ちつつ、家にいながらにして占いを楽しむことができます。同時に、占い師自身も過去のスタイルにとらわれず、新しいツールで良質な鑑定ができるよう、そして柔軟に環境の変化に対応できるよう、切磋琢磨していく必要があるといえるでしょう。

_____________
書き手のプロフィール:
占い業界歴8年。フリーでの活動の傍ら、業界大手の占い館に所属し、店舗やイベントでの対面占いはもちろん、インターネットを使った全国型の電話占いやメール占いもこなしています。